「蹄葉炎」により、オルフェーヴル全妹安楽死。競走馬の大敵「蹄葉炎」とは?

オルフェーヴルの全妹であるエストソルシエール(牝2歳)に蹄葉炎を原因とした安楽死の処置が施されたことが、9月20日に報道されました。

オルフェーヴル全妹安楽死
オルフェーブルと言えば、先日9月14日にJRAにより顕彰馬として選定されたことが発表されたばかりの名馬です。
2011年の牡馬クラシック3冠を制したことはもちろんですが、池添謙一騎手をゴール前で振り落とす暴れっぷりでも有名だったオルフェーヴル。
2013年12月12日の有馬記念で引退となり、その血縁や子に期待がかかっていたところです。

しかし、エストソルシエールは蹄葉炎を発症し、デビューを迎えることなくこの世を去りました。


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多くの競走馬を死に追いやる蹄葉炎とは?

馬では、葉状層に存在する基底膜が損傷をうけて蹄壁側(表皮葉)と真皮側(真皮葉)の接着が傷害された結果、蹄壁と真皮が剥がれる傾向がある。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B9%84%E8%91%89%E7%82%8E


簡単に説明すると、骨折や腱断裂等の故障で痛めた足を庇って、もう片方の健康な肢にばかり体重をかけてしまうことで、健康だった方の肢の蹄、その内部に炎症が起きるものです。

骨が蹄を突き破ったり、蹄だけぽろりと靴が脱げるように取れたり、とその症状は相当の痛みを伴うもの。
とても簡単に馬を危険な状態に追い詰めるものなので、早期発見が最も大切と言われています。

※ 検索をかけると画像が沢山出てきますが、ショッキングなものもあるので気をつけましょう。


蹄葉炎を発症した競走馬は?

アメリカ競馬殿堂入りを果たし、種牡馬としても大活躍したサンデーサイレンスも同じく蹄葉炎にて死亡しています。
右前脚に出来た化膿は治療できましたが、その右前脚を庇っていた左前脚に蹄葉炎を発症しました。

テンポイント、トウショウボーイ及びグリーングラス。
1973年生まれの3頭、通称TTGのうち、グリーングラス以外の2頭は蹄葉炎によって死亡していることからも、
競走馬にとって非常に命とりであることがわかります。



何故、競走馬を安楽死させるのか?

競走馬の肢の骨折は、人間の骨折とは比べ物になりません。
馬の体重は400kg~500kg。それを細い4本の肢で支えているのですから、
たった1本調子が悪くなるだけで、他の3本に対する負担がぐっと大きくなります。

そして、他の3本に蹄葉炎が発症してしまう……。

今回は、その蹄葉炎が悪化したことによる安楽死とのことですから、
必死の治療も虚しく……とのことでしょう。



安楽死を選択しなかったテンポイントのケース

さて、安楽死を選択しなかったケースとして、上にも挙げたテンポイントがいます。
彼の骨折、闘病、そしてその死は、競馬界の安楽死問題を語るにおいて外せないでしょう。
ファンと馬主の「助けよう」という気持ちが、一度は安楽死を遠ざけたものの、患部の腐敗や蹄葉炎の発症などの悲惨な状態が続き、残念ながら自然死となりました。
このことについて、結局テンポイントを長く苦しめただけなのではないか、という批判が相次ぎ、安楽死を肯定する事例となっています。



安楽死ってどうするの?その後、どうなるの?

基本は、神経麻痺等の薬物投与によります。
麻酔や筋弛緩剤ですね。
そして、遺体は火葬業者によって焼却処分となり、大抵は食肉用にはなりません。



エストソルシエールの件は非常に残念で、悲しいものでした。
蹄葉炎で亡くなるケースはよくありますが、デビュー前にこういう結果になってしまうのはショックでした。
安楽死の話を聞くたびに辛くなりますが、それが馬にとって良い選択であることを祈るばかりです。


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