【VW不正まとめ】ディーゼル車とガソリン車の違いは。なぜ不正を?今後の排ガス試験の厳格化について

フォルクスワーゲン まとめ 出典:http://jp.autoblog.com/2015/09/29/aceee-strips-away-vws-green-car-scores/

フォルクスワーゲンの排ガス試験の不正問題の話題は、9月18日に発表されて以来、続報がどんどん飛び込んできます。

ニュースを見続けるうちに、今回の不正問題の根本的な部分について、毎回「ディーゼル車とガソリン車の違いは?」「なぜ不正を行ったんだ?」と調べていることに気付いたので、せっかくなのでまとめてしまいたいと思います。



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「ディーゼル車」と「ガソリン車」の違いは?

不正の背景には、ガソリン車に比べてディーゼル車は「排ガス浄化が技術的に難しい」という理由があったことはご存じの方も多いのでは。
ではなぜ、ディーゼル車は排ガス浄化が難しいのでしょうか。

それは、ディーゼル車とガソリン車の違いに原因があります。


ディーゼル車は燃費性能がよい

ディーゼルエンジンは、空気を高い比率で圧縮して燃焼を行うため熱効率が良く、燃費性能はガソリン車の120%~130%と優秀なんです。
「圧縮比が高いと熱効率がいい」ということを簡単に説明する術を持たないので、次の計算式を見てください。

フォルクスワーゲン まとめ
圧縮率が高くなると分母が大きくなり、その分数字が小さくなることから、結果的に熱効率は大きくなります。


ディーゼル車は大気汚染物質が発生しやすい

「燃費がいいなら、みんなディーゼル車を使えばいいじゃない!」となりますが、ディーゼル車は高い燃費性能の反面、窒素酸化物(NOx)やPM(粒子状物質)のような大気汚染物質が発生しやすくなっています。

よって、この大気汚染物質の対策が必要になり、メーカー泣かせなところでもあります。



汚染物質の排出を低く見せる不正

なんと問題となったフォルクスワーゲンのディーゼル車は、路上走行時は基準値の40倍近いNOxが排出されていたとのこと。


ハンドル操作を検知するソフトウェア

不正問題において何度も出てくる「違法ソフトウェア」。
これは実際にどのように機能していたのでしょうか。

今回、明らかになった不正手段の方法によると、このソフトウェアは、アクセルの動きやスロットル開度などの情報から、排出ガステストを受けていることを察知。試験の時だけ、排出ガス浄化機能をフル稼働できる巧妙な仕掛けが施されたものだった。

排ガス試験で巧妙に作動、VW の違法ソフトウェアの中身
http://response.jp/article/2015/09/25/260648.html


その技術で排ガス規制正しく乗り越えろよ!」と思いますよね。
フォルクスワーゲンは、規制をクリアする技術を備えていたにも関わらず、不正を起こしました。



フォルクスワーゲンが不正を行ったのは、なぜか?

フォルクスワーゲン 出典:http://jp.autoblog.com/2014/11/13/vw-10-speed-transmission-new-tdi-diesel/

アメリカはディーゼル車の排ガス基準をガソリン車と同レベルに設定しており、これは欧州よりも厳しいものです。
ディーゼル車メーカーは、欧州ではセーフなのにアメリカの基準に合わせた厳しい対策を強いられることになります。


避けたい耐久性ダウン

浄化装置を最大限に稼働させると、車そのものの耐久性に問題が生じます。
燃費が良くても、車自体の寿命が短ければお話になりませんよね。

また、排ガスの一部をエンジンに戻す再循環装置(EGR)を使うと燃費に影響が出たり、エンジンが汚れやすくなったりと、汚染対策をするたびに何らかの不利益が生じてしまう状態でした。

これらを避けるために、ソフトウェアによる操作で規制をクリアすることにメリットがあったのだと思います。



フォルクスワーゲン技術者とボッシュは違法性を認識

巧妙な違法ソフトウェアを製造していたボッシュ(BOSCH)が、違法性を文書で警告したことや、
技術者が上司に不正を警告していたことが明らかになっています。

部品大手のボッシュ、07年に違法性を警告 VW不正
http://www.asahi.com/articles/ASH9X2GYPH9XUHBI008.html

VW技術者「上司に不正警告 取り合ってもらえず」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150930/k10010253661000.html

これらが正しければ、不正を強引に実行していたのはフォルクスワーゲンの上層部ということになりますが、ボッシュの警告文書はアリバイづくりのような気も。
一体どこまでを会社ぐるみで行っているのか、なんかそのうち上層部が「国の支持でしたァ!」なんて言い出さないか不安になります。



日米欧で排ガス試験が厳格化

日米欧当局が試験の運用をより厳しくする方針を打ち出しています。
これによって、自動車メーカーは単純にコスト増。商品戦略にも影響が出てきそうです。

EUでは、今回のフォルクスワーゲンの不正では、走行時のNOx排出量を確認していなかったことに問題があるとして「実走行排ガス試験」、つまり「実際に路上を走行する際の排ガス量も測定する試験」の導入が考えられています。

米環境保護局でも同様に路上走行に近い状況で排ガスを調べる試験の追加を決定しました。

国交相、排ガス検査を厳格化の方針…VW問題で
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150929-OYT1T50067.html

日本においてもあくまで方針ですが、厳格化を目指す模様です。




日米欧の対応には、つくづくフォルクスワーゲンの影響力は強いなあと思わされます。
フォルクスワーゲンのは、10月にはリコール(無料回収・修理)を含む行動計画を明らかにするとのことなので、その内容も追っていきたいところです。


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One Response to “【VW不正まとめ】ディーゼル車とガソリン車の違いは。なぜ不正を?今後の排ガス試験の厳格化について”

  1. […] いました。 フォルクスワーゲンと同様の問題が生じたのでは、という見方です。 【VW不正まとめ】ディーゼル車とガソリン車の違いは。なぜ不正を?今後の排ガス試験の厳格化について […]

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