特別養子縁組に育児休暇を?国に先駆けてやりたい「特別養子縁組休暇」の内容と就業規則の改正方法!

さて、普段の記事とはちょっと傾向が違いますが、理由あって勉強する機会があったので、「特別養子縁組の育児休暇」についてまとめたいと思います。

特別養子縁組休暇
国も導入する方針で動いているという、この特別養子縁組に関する育児休暇・休業は一体どのようなものなのか。
皆さんの勤める会社の育児休業に関する就業規則はどうなっていますか?

今はまったくそんな気がなくても、いつか「特別養子縁組をしたい!」と思うときが来るかも知れません。
そんなとき、あなたの職場は味方になってくれますか?
経営者の方は、思い切って導入して「子供と子育てに優しい企業」として名を轟かせませんか!?

特別養子縁組とは何か、何故休暇が必要なのか、就業規則をどのように改正すべきのか、をご紹介したいと思いますので、是非実務に活かしてください。



特別養子縁組とは?

特別養子縁組(とくべつようしえんぐみ)とは、児童福祉のための養子縁組の制度で、様々な事情で育てられない子供が家庭で養育を受けられるようにすることを目的に設けられた。
(略)
養子は戸籍上養親の子となり実親との親子関係がなくなる点で普通養子縁組と異なる。
特別養子縁組の条件として、養子の年齢は6歳未満と制限されている(6才未満から事実上養育していたと認められた場合は8才未満まで可能)。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/特別養子縁組


養子縁組の中でも「低年齢の子供」に対する「要件の厳しい」ものなので「特別」養子縁組なんですね。



養子縁組を成立させるには監護期間が必要

民法第817条の8 特別養子縁組を成立させるには、養親となる者が養子となる者を6箇月以上の期間監護した状況を考慮しなければならない。
2 前項の期間は、第817条の2に規定する請求の時から起算する。ただし、その請求前の監護の状況が明らかであるときは、この限りでない。


養子となる子供と養親となる夫婦の相性や、実際に子育てが出来るのか、など様々な点を確認するために、半年以上、実際に子供を預かって育てる期間が、特別養子縁組の成立には必要なんです。

この「監護期間」が、特別養子縁組休暇をしようとする人にとってネックになります。


特別養子縁組休暇


なぜ特別養子縁組には休暇が必要なのか?

「監護期間」は最低でも6ヵ月なので、養親になろうとする人はこれだけの期間、子供の面倒を見なければなりません。

このご時世、若い女性がいる大体の企業には育児休暇(育児休業)の制度があると思います。
そして多くの場合、その育児休暇の「対象となる子」には「法律上の親子関係」が求められていることが多いです。

特別養子縁組が成立すれば法律上の親子関係になりますが、特別養子縁組を成立するための監護期間の段階ではまだ法律上の親子関係にありません。
なので、この「監護期間」に仕事を休むことは、育児休暇(育児休業)の対象にはなりません。

特別養子縁組は、生まれたての0歳児を養子にしようとすることもあるので、子育てのために仕事を休む必要性は実の子をもつ親と変わらないにも関わらず、です。



特別養子縁組休暇導入の動き

国の方針

「特別養子縁組についても育児休業を!」という行政相談に対する厚生労働省の回答は、以下の通りです。

本件同様の相談もあり、また、育児休業法については、平成21年改正法(平成22年6月30日施行)附則において、施行後5年の検討規定が設けられているところであり、同規定に基づく育児休業法改正の検討の際に、他の事実上の親子関係にある子の取扱いも含め、検討していく予定である。
育児休業法の対象となる子の要件の見直し(概要)-行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせん-
http://www.soumu.go.jp/main_content/000345848.pdf


施行から5年目の平成27年現在、目下検討中のようです。
改正育児休業法の施行はもう少し先になりそうなので、平成29年あたりでしょうか。



都道府県庁等地方公務員の一部で導入

このような動きを受けて、三重県や千葉市では職務専念義務の免除(職専免)の形で休むことを認めました。
職務専念義務というのは、「公務員は勤務時間中自分の仕事を最優先に頑張れよ!」という義務であり、その免除は「特別に仕事以外のことをしてもいいけど、休暇じゃないからな!」ということで多くの場合無給です。

福岡市は、現行の育児休業の「対象となる子」の範囲を拡大して、特別養子縁組休暇の監護期間中の子も認められることとなりました。

一方、「特別養子縁組休暇」として一つの休暇制度を確立させ、勤務時間関係の条例及び規則を改正しているのが、長野県と石川県です。



就業規則や条例の改正はどうすれば?

民間でも国に先駆けて行っているところがあります。
多くの場合、現行の育児休業制度の「対象となる子」の範囲を拡大させる「福岡市」タイプが多いよう。

就業規則なら、わざわざ休暇を作るよりもそちらの方が楽だと思います。
就業規則をどのように改正するかは、認定NPO法人「フローレンス」の就業規則改定が分かりやすいです。

【制度紹介】里親や特別養子縁組の養親でも育休取得が可能になりました!
http://www.florence.or.jp/blog/2015/08/post1379.php






実際に、特別養子縁組を成立させようとしている人ではないとなかなか気付かない育児休業の罠。
「わざわざ規則改定しろって、でもレアケースでしょ?」とお思いかもしれませんが、不妊治療を行う夫婦が増える現在、今後特別養子縁組の世話になる人たちも増えてくると思います。

今のうちに対応しておくと、いざというとき後々慌てなくて済むのではないでしょうか。


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